
7月に入って ご注文の中に 書道のカテゴリーからお選びいただいたものが増えています。
私はこの書道用品の ご注文があると、なぜかとてもほっとしてうれしくなります。
書道のよさは パソコンやメールを使う現代になってもかわらないことや、サイエンス教材が日々開発され発売される今日でも 子供たちにとっての原点であると確信がもてるからでしょうか。
筆文字のもつ表情は 感性というものをまとい 見る人へも伝わるということも大きな要因です。
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「読み書きそろばん」と「字は体を表す」
子供のころに 母から教えられたものですが これは大人になって本当にありがたかったと痛感しています。
特に文字については 上手に書くことはもちろん、丁寧にかくことの大切さも学びました。
丁寧に書くということは 姿勢を正し 一文字一文字に気持ちをこめること。
それは 集中する力と継続する力を養い育てるのです。
墨をすり 背中をピンとのばして 筆を持ちます。
墨に筆をつけ 穂先を整えるとともに気持ちが静まります。
白い半紙のそのうえに最初に筆をおくその時が一番 気持ちいいって子供心に感じたものです。
そしてそれは最後の文字を書き終わる時まで 自分だけの深い深い時間だったようにも思えます。
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ここに「永」という文字があります。書道をする機会があれば 一度書いてみてください。
この文字 書に必要な技法8種がすべてふくまれていて「永字八法」えいじはっぽうという言葉まであります。
側(ソク、点)、勒(ロク、横画)、努(ド、縦画)、趯(テキ、はね)、策(サク、右上がりの横画)、掠(リャク、左はらい)、啄(タク、短い左はらい)、磔(タク、右はらい)の八法。
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筆の残す、筆跡や形は 本当に美しいです。
一本の筆から書いたものですが、それぞれの筆使いに躍動感や爽快感を感じ取ることができます。
文字を認識したり書くとういうことは左脳を使いますが、墨の香りや筆の流れる運びやイメージなど五感にはたらくことは右脳を使います。
右脳は、視覚からの画像イメージ情報の入力は、認識力、記憶力が非常に良くかつ精度も高いものです。
「実際に見た事は記憶に残りやすい」と言われます。
視覚からの画像イメージ情報は、デジタル化された写真のようなもので、右脳のデータベースエリアに記憶されやすいそうです。
瞬間的に記憶がよみがえったり、直感的に判断ができるものは右脳の機能だと言われます。
つまり、この早く認識し良く覚える「右脳の画像イメージ認識機能」に対して、コミュニケーションを仕掛けると記憶に残りやすくなります。
夏休みの宿題はぜひ 書道で右脳を活性化しましょう
墨ができるまでには 次のような工程があります
採 煙
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手焚油煙
素焼の皿に植物油を入れ灯芯を燃やし、 素焼の蓋に付いたすすを採取する。油は主に 菜種油が使われます。
・灯芯は藺草(いぐさ)の芯です。植物油は菜種油が一般的で、他に胡麻油や大豆油などを使用します。
・手焚以外に機械焚きの油煙があります。
膠の溶解
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原料の膠を二重釜に入れ長時間煮て液体にする。膠は動物の皮からとったコラーゲンを含むたんぱく質の一種(ゼラチン)です。
・膠は動物の骨や皮や筋などに水を加え煮沸抽出した動物性タンパク質です。動物の種類は牛、水牛、馬、鹿などで外国からの輸入です。墨用膠は表皮の下にある真皮といわれる部分で製革や膠、ゼラチンになります。
混 和
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すすと膠の溶液を混和機に入れ練り合わせる。 墨の良否を決定する重要な作業で,よく練るほどのびのよい書きやすい墨ができます。
・現在は混和機という機械で練っていますが、昔(明治末まで)は手足を使って練っていました。まず、機械に煤(松煙や油煙)を入れしばらく、機械を動かした後膠液を入れて練り上げます。
・黒いお餅のような状態になります。
型入れ
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練り上がった墨の玉をもみ板の上にひろげ、手足を使っても見込みます。その際、膠のにおいを隠すために香料を入れよく揉み込みます。
その後、木型の大きさに合わせて墨の玉を小取りし、目方を測ります。
そして、手でよく揉み木型に入れ成型します。
・もみ板は、松材でできており板の下にはヒーターが入っています。墨の玉は温度が低くなると硬くなるからです。温度は約35℃前後です。
・香料は龍脳や麝香などいろいろな匂いを混合して使います。
型入れの際は、空気の入らないようによく揉み込むことが大切です。
型入れ後、プレスに掛け30分前後して型出しします。
木型の材質は、梨の木を使います。梨以外では桜などもありますがあまり使われていません・職人さんは、型コジという道具を使って木型のフタをあけて墨を取り出します。型コジは切り出しナイフの刃の付いてない物。
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取り出した墨は、まだ柔らかく、水分が多いためすぐに生箱に入れ乾燥をふせぎます。そして乾燥室へ・・・
乾燥
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型出しされた墨は1日乾燥後、みみ削りをします。その後木灰の入った箱に墨をいれ乾燥させます。木灰は最初一番水分の多い灰を使い順に水分の少ない灰に変えていきます。灰乾燥が終われば自然乾燥へと移っていきます。
・乾燥期間は灰乾燥で1ヶ月?3ヶ月、墨の大きさによって変わります。自然乾燥は半年?一年。これも大きさにより変わります。
・乾燥に使う道具、灰を入れる箱”舟”、新聞紙、木灰、稲わらなどです。
墨運堂HPより資料をおかりしました。
このように 墨ができるまでには 莫大な時間と手間がかかっています。短くなっても最後まで大切に使うべきですね。
では その方法です。
短くなった墨の継ぎ方
短くなった墨は、非常にすりにくいものです。
この場合新しい墨に継ぐか、短い墨どうし継ぐと使いやすくなります。
この継ぎ方は両方の墨の水平の面を 硯でドロつく程度にこすり、そのままお互いのすり面を合わせます。
お互いの膠が解けて柔らかくなっていますから、うまく融合して一本の墨になります。
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墨用の接着剤もあります。
筆で文字を書くことは、上手くなるだけではないのです
小学校に入ったころ お道具箱や画材セットと一緒に書道セットをもらいました。
当時、男の子は黒いカバンタイプ・女の子は赤いカバンタイプです。
中に入っていた文鎮はこのような一本20センチくらい四角いものでした。
書道教室に通っていたお友達の使い慣れた二本組み文鎮に、あこがれたりしたものです。
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文鎮に多くの種類があることをこのあと 知りました(^_^)v
実際にあるものを まねたものや 龍や鏡といった古い時代のものを模写したものもあります。
☆いろいろな文鎮
野菜のかたちや 魚のかたちなどをしたものあり面白いです。
毛筆による書道の場合、硯・筆・紙・墨が最低限必要な用具であり、これらは文房四宝と呼ばれています。
が、もちろん文鎮も必要な用具であるのです。
近年ではクリスタルやガラスの文鎮・ペーパーウエイトも多数つくられています。
墨や筆と同様に 文鎮も選んでみるともっと書道が楽しくなります。
☆書道って
そういえば書道をする時の時間は 子供心にも何か落ち着きを感じたものです。
黒い下敷きの上に半紙をおき 左手で半紙をおさえ
右手で文鎮をおき 定位置まですべらし静かに止める。
筆をとり 墨をつけ整える。 最初の一画目を書く瞬間の静寂な空気感は何とも言えないですよね。
準備から文字を書くまでの一連の所作のなかには 多くの大切なことや ほどよい緊張感・リラックス感などが入り混じっているのではとも思えます。
文字を書くことが少なくなってきましたが、ちょうどこれから年賀状の準備をはじめるかたも多いと思います。少し子供たちと 書道を楽しんでみるのにいい時期です。
知るほどに楽しくなる墨
文房四宝
毛筆による書道の場合 硯・筆・紙・墨が 最低限必要な用具となります。これを 文房四宝といいます。
墨が固形の場合は水が必要となり、また下敷きも多用されています。
墨=インクです。
植物油や石油、松などのすすを にかわで固め、保存性を高めたものが市販されています。すすを植物油や石油うから採ったものを「油煙墨」 松から採ったものを「松煙墨」といいます。
また液体として墨汁も多く使われています。
墨の歴史
墨は中国で生まれました。
漢時代の墳墓からは 墨書きされた木簡、竹簡が多数発見されており、さらに文献「東宮故事」には、墨についての記述が見え、墨の紀元が相当古いことがうかがえます。
日本では「日本書記」に初めて中国の墨について記された部分があり、奈良時代に国産の墨が製造されていたことを「大宝律令」が伝えています。奈良時代に製造されていた墨は松煙墨で、その後鎌倉時代に南都油煙墨、いわゆる奈良墨の製造が始まりました。
江戸時代に入り各地で製造されるようになりましたが、実績のある奈良に優秀な職人が集まったため 奈良の伝統産業として受け継がれ、今日に至っているのです。
墨の成長
墨は古いほど良いといわれます。確かにふるくなるほど良くなります。
人の成長と同じように、幼年、少年、青年、壮年、老年期と成長し、変化するのです。
この成長過程も墨の大小、厚み、保管場所によって違いが生じます。
保管の仕方によっては 成長が止まってしますこともあります。
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墨の保存方法
墨は日々の気候条件により絶えず変化しております。墨は生きているのです。
湿気の多い日は水分を取り入れ、乾燥し晴れた日は水分を放出し、自然環境に順応して墨は生き続け成長しています。
しかし温度、湿度の急激な変化であるところ、直射日光、湿気の多いところ、冷暖房機の前などは好みません。
四季の影響の少ないところ、たとえば土蔵のようなところが一番よいのですがすべての家庭にあるとは限りません。
したがってよく似たところは引きだしの中、タンスの中で直射日光、湿気の少ないところがいいのです。
私が小学校低学年の頃、高学年だった姉が書道を習っていました。
そんな姉を見て「自分も行きたい」と姉と一緒に硬筆を習うようになりました。
習い始めて数日で嫌になり結局やめてしまったのを今でもはっきり憶えています。
なぜはっきり憶えているかは理由があります。
今、後悔しているからです。
大人になってから書いた文字や文字を書いているところを見られる機会が多くなり、
もっと綺麗な文字を書ければ…と常に思っている自分がいます。
大人になってからも練習できるのですが、練習時間をつくることが出来ません。
子どもの頃から少しづつでも練習しておけばよかったと、つくづく思います。
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